ColumnUP DATE: 2019. 4. 17

連載ウェレンドルフの世界

vol.3 人生を豊かに彩るメンズジュエリー

流行に左右されないデザインであること。これはつまるところ、
ジュエリーの制作における理想の姿であると同時に、
ジュエリーが何世代にもわたって受け継がれるために欠かせない条件であると考えられます。

ドイツの宝飾産業の中心地であるプフォルツハイムに工房を構える、
知る人ぞ知る名門ジュエラーであるWellendorff(ウェレンドルフ)は、
4世代続く家族経営ゆえに実現できる独創的なコレクションが、
ヨーロッパの王侯貴族をはじめとしたセレブリティや富裕層を中心に世界中で高い評価を得ています。

この特集では、日本でのメンズジュエリーの本格上陸に向けて来日したゲオルグ・ウェレンドルフ氏のインタビューとともに、
現在YOSHIDA(ヨシダ)にて先行発売が行われている新作のリング3本をいち早くご紹介します。

Photo: Masahiro Okamura (CROSSOVER) / Art Direction: Takaaki Yagi (FORM::PROCESS) / Edit:Tsuneyuki Tokano

ウェレンドルフ4代目ゲオルグ・ウェレンドルフ氏。主に工場管理などの品質に携わる業務を担当。

シルクのような質感を備えたゴールドのジュエリー

 

 ジュエリーの世界には、パリのヴァンドーム広場に店舗を構える5大宝飾店「グランサンク」、あるいは世界5大ジュエラーと呼ばれる名だたるブランドが多数存在します。数あるジュエラーの中でウェレンドルフの作品が特別である理由。そのひとつが、365日着用してもストレスを感じさせない“最高の着け心地”です。そのこだわりを紐解くために、ウェレンドルフの代表作「シルクコーデル」と呼ばれるネックレスの特徴について触れていきます。

「シルクコーデル」の技法を応用した新作のブレスレットとカフリンクス。
こちらも年内に入荷予定。

「シルクのようになめらかな肌触りを持つ、ゴールドのネックレス」というユニークなコンセプトから誕生した「シルクコーデル」は、今から40年以上前に、ゲオルグ・ウェレンドルフ氏の父であるハンスペーター・ウェレンドルフ氏が妻のために考案しました。このネックレスは、18Kゴールドを糸のように細いワイヤー状にして編むことで完成にいたる驚きの工程から生まれます。そこには、ウェレンドルフのジュエリーが持つ唯一無二の個性である、柔らかなフィット感が宿るのです。

「一般的なジュエリーの場合、見た目と価格とのバランス、この2つの要素から商品を開発することがほとんどだと思いますが、我々のジュエリーはそこにもうひとつ、フィール(着け心地や肌触り)とい う要素が加わります。父はウェレンドルフの当主であり、また生粋のゴールドスミス(金細工職人)でもありました。言わば、『シルクコーデル』とは、父から母への愛の証であり、我々家族にとって特別な意味を持つ作品なのです」

ゲオルグ・ウェレンドルフ氏は今回の取材のために、
「シルクコーデル」のインスピレーションの源になった貴重なタッセルを持参。

一流であることを証明する、細部へのこだわり

 時計にたとえるなら、高機能ムーブメントの彫金や面取りと同じように、ジュエリーの世界において「一流」だと評価される製品はすべからく、目に見えない細部までこだわる姿勢を持ち合わせています。

 それを物語るように、ゲオルグ・ウェレンドルフ氏が着用してるブレスレットのクラスプ(留め具)の内側には、「WAHRE WERTE(ドイツ語で“真の価値”)」という言葉が刻まれ、ダイヤモンドが埋め込まれています。

「誰かに見せるためのものというよりも、身につけることでパワーが湧くジュエリー。このような装身具の本質に根ざしたものづくりを私たちは心がけています」

 ウェレンドルフが長い年月をかけて培ってきた財産であるゴールドやダイヤモンドらの最高品質の素材、そして熟達のゴールドスミスがもたらす匠の技術は、美しい輝きとともに、ジュエリーを所有する喜びを感じさせてくれます。

目に見えない部分だからこそ、美しさにこだわる。
ウェレンドルフのクラスプには、そんなモノづくりへの哲学が垣間見られます。

夢を叶える“廻るリング”について

 今回発表されたメンズジュエリーは、ウェレンドルフのもうひとつの代表作である「マジックリング」のコレクションに属するアイテムです。

 これらのリングは、「身に着けたリングを3回廻すと、願いが叶う」というドイツの古い言い伝えから着想を得て、開発されました。複数のパーツで構成することでリングの一部が廻るように作られており、自社開発による美しくしなやかなエマイユ(エナメル)が施されています。指にリングをはめると、「シルクコーデル」に勝るとも劣らない装着感を体感することができます。

ゲオルグ・ウェレンドルフ氏は、新作のリング「ノーリミット」を愛用。¥1,144,800

控えめなデザインに秘められたジュエリーへの情熱

 

 現在、「YOSHIDA 東京本店」で先行発売中の3本のリングは、華美な装飾に頼らないシンプルなデザインが特徴です。

「これまで我々のコレクションは、女性用のジュエリーが中心でしたが、予てから多くの要望があったため、久しぶりに新作の男性用のジュエリーを手がけることになりました。リングのほかに、これからブレスレットやネックレスなども展開する予定です。男性用のジュエリーを手がける際はさまざまなライフスタイルに寄り添えるように、女性用のものよりもシンプルなデザインであることを前提に色数を抑えるように心がけています。今回発表した3本のメンズリングは、我々が敬愛するYOSHIDAファミリーのように、仕事や人生に情熱を捧げる男性像をイメージしています。その最たる例が、『ノーリミット』と名付けたリングです。何事も限界を決めつけないチャレンジ精神は、仕事の成果を大きく左右するわけですが、それこそが彼らを大きな成功へと導いている要因なのかもしれません」

左から順に、リング「イッツ イージー」¥1,144,800、「1-752」¥1,069,200、「ノーリミット」¥1,144,800

赤いエナメルがアクセントの「1-752」。
スターダストと呼ばれる粒子をエナメルで透過させることで独特の質感に仕上げています。
上下のパーツが両方向に回転する仕掛けに注目。¥1,069,200

エングレービングした箇所に質感の異なるエナメル細工を施すことで
人生のダイナミズムを波としてを表現した「イッツ イージー」。¥1,144,800

 YOSHIDAファミリーの話題に熱が入る、ゲオルグ・ウェレンドルフ氏。今回は4年ぶり、通算4度目の来日になるそうです。

「東京はとてもダイナミックな街で訪れる度に大きな変化が見られます。先日、デパートで漆器を見かけた際、我々のものづくりに通じる“文化の薫り”が感じられしました。私にとって、ウェレンドフの仕事とは、人生そのものであり、家族と過ごすかけがえないのない時間です。新たなメンズジュエリーを日本の市場で先行発売できたことを大変嬉しく思ってます」

ジュエリーに対する氏の熱い想いが込められた新作のリングは必見。

 シンプルかつ独創的なデザインと驚くほどのなめらかな肌触り。ドイツ随一のジュエラーと呼び声の高いウェレンドルフの緻密なものづくりは、125年以上も続く技術の研鑽と企業努力の賜物にほかなりません。そこから生まれるクラス感はジュエリーを所有する喜びとともに人生に彩りを与えてくれます。

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YOSHIDA 東京本店
住所/東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-5 Google Map
電話/03-3377-5401
営業時間/10:00~20:00
休業日/年中無休(1月1日~1月3日を除く)

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