ColumnUP DATE: 2019. 03. 04

連載パテック フィリップへの誘い第5回:超複雑機構の顔役「永久カレンダー」

 180年近い歴史を持つ、世界最高峰の時計メーカーPatek Philippe(パテック フィリップ)。

 その正規販売店であり、世界を代表する時計店 YOSHIDA(ヨシダ )が、
さまざまな角度からパテック フィリップという至高のマニュファクチュールの魅力を紐解いていく本連載。

 第5回のテーマは、グランド・コンプリケーションの代表的なコレクションのひとつであり、
超複雑機構のベストセラーである永久カレンダー。新旧の傑作を交え、その魅力を検証します。

Photo: Masahiro Okamura (CROSSOVER) / Art Direction: Takaaki Yagi (FORM::PROCESS) / Edit & Text: Tsuneyuki Tokano

腕時計における永久カレンダーのパイオニア

 数あるパテック フィリップのコレクションの頂点に立つ、グランド・コンプリケーション。その一角を担う永久カレンダーは同社が長年にわたり絶大な評価を受けている分野のひとつです。

 そもそも永久カレンダーとはどんな機構なのか? そのルーツを辿っていくと、ある偉大な時計師の名が挙がります。そう、「時計の進化を200年早めた」と言われる天才、アブラアン-ルイ・ブレゲです。ブレゲは、かの有名なフランス王妃マリー・アントワネットの依頼を受け、超複雑な懐中時計を手がけた人物としても知られている一方、世界三大複雑機構(永久カレンダー、トゥールビヨン、ミニット・リピーター)をはじめとする数々の機構の開発、ギヨシェ彫りの文字盤、ブレゲ針やブレゲ数字などのデザインにいたるまで、多くの遺産を後世に残しています。

 ブレゲの手により、永久カレンダーという機構が産声を上げたのは、今から遡ること1795年。一般的な時計に採用される日付表示は31日を1周期として設計されているため、31日に満たない月末の場合、手動で調整する必要があります。それに対し、永久カレンダーは、1461日(4年)をサイクルとする機械を搭載することで、30日、28日、29日(閏年)などの月により異なる日数を忠実に再現します。非常に精密な構造であることからこの機構を製造できるのは今現在でもごく一部の時計メーカーに限られていると言われています。

1889年に特許取得した懐中時計用永久カレンダーの貴重な機構図。

1925年製のNO.97 975。パテック フィリップの腕時計としては初となる
永久カレンダー搭載モデルである。

 パテック フィリップが「永久カレンダーの名手」としての地位を確立するようになったきっかけは主に2つあると言われています。そのひとつが1889年の懐中時計用永久カレンダーの特許取得。そしてもうひとつは、1925年、腕時計では史上初となる永久カレンダー搭載モデルの製作です。これを機会に、パテック フィリップは腕時計の分野において、幅広いコンプリケーテッド・ウォッチを手がけていくことになります。その中でも永久カレンダー搭載モデルは多くの傑作が輩出され、今日では世界有数のオークションハウスでの出品や競売などで大きな賑わいを見せています。

 現在の永久カレンダー搭載モデルの礎となっているのが、1984年に登場したRef.3940の存在にほかなりません。超薄型の自動巻きムーブメントCal.240 Qを搭載するこのモデルの開発によって、文字盤のレイアウトに3つのインダイヤルを持つデザインが加わることになったのです。

20年以上も販売され続けた超複雑機構のベストセラーであるRef.3940。
廃盤となった今でも絶大な人気を集めている。

洗練されたデザインとともに永久カレンダーを堪能

 伝統に裏打ちされた技術が息づく完璧なムーブメントと類を見ないほどの多彩なデザインのバリエーション。つまるところ、パテック フィリップの永久カレンダー搭載モデルの特徴はそこに尽きると言っても過言ではありません。YOSHIDAの店頭に豊富に並ぶ商品の中からその一部を紹介します。至高のグランド・コンプリケーションの世界へようこそ。

CASE.1カラトラバ・デザインと超複雑機構の邂逅

5496

■39.5mm ■18Kローズゴールドケース ■アリゲーターストラップ
 ■自動巻き(Cal.324 S QR) ■30m防水 ■価格はお問い合わせください


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18Kローズゴールドケースと見事に馴染む、Cal.324 S QRの美しい佇まい。

 2015年に登場したRef.5496のローズゴールド製のケース。伝統的なカラトラバ・ケースを採用しているため、エレガンスな面持ちと超複雑機構を同時に楽しむことができるのが魅力です。ムーブメントには、レトログラード表示針付永久カレンダー専用のCal.324 S QRを搭載。この他にプラチナケースのモデルが展開します。

CASE.2優雅な曲線を描く
クッションケース

 マイクロローターを搭載した超薄型自動巻きムーブメントCal.240 Qを採用する人気モデル。アール・デコの様式から着想を得たという古典的なクッションケースは、腕元のさりげないアクセントとしても最適だと言えるでしょう。抜群の視認性を持つと言われている文字盤のデザインも注目に値するポイントです。

5940

■37×44.6mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.240 Q) ■30m防水 ■価格はお問い合わせください


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CASE.3腕元に鮮度を与える
上品なロイヤルブルー

 傑作Ref.3940の流れを汲むモデル。カラトラバ・ケースやブレゲ数字のインデックスなどの古典的なディテールをモダンに仕上げた洗練された表情が人気。同コレクション展開する3型のうち、一押しはロイヤルブルーの文字盤です。鮮やかな色調とホワイトゴールドケースとのマッチングはまさに絶妙の一言。Cal.240 Qを搭載した薄型のケースであるため、装着感も申し分ありません。

5327

■39mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.240 Q) ■30m防水 ■価格はお問い合わせください


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この時計のスタイルの要となるのが、超薄型の自動巻きムーブメントCal.240 Qの存在にほかならない。

CASE.42つの伝統を融合させた
スタイリング

 Ref.5159はレトログラード表示針付永久カレンダーとオフィサータイプのケースという、2つの伝統的な要素を統合したタイムピースです。やや小ぶりな38mmのケース径でありながら力強さが感じられるデザインには、パテック フィリップの確固たるDNAが宿っています。

5159

■38mm ■18Kイエローゴールドケース ■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.324 S QR) ■30m防水 ■価格はお問い合わせください


商品詳細はこちら

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